難しい親知らずの抜歯とは?
親知らずの抜歯は状況によっては非常に難しい
親知らずの抜歯について、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか。「なかなか抜けない」「痛い」「腫れる」などのネガティブなイメージを持っている方が多いかと思います。
実際は簡単に抜くことができ、痛みや腫れが伴わない場合や、痛みや腫れがあっても数日で引いていく場合が多いです。
ですが、親知らずの生え方や歯の形などによって抜歯の難易度が変わってきます。そこで、どのようなケースの抜歯が難しいのかを解説します。
歯の生え方で難易度が変わる
親知らずの抜歯は生え方によって難易度が変わります。
どのような生え方だと難しい治療になるのか知っておきましょう。
| まっすぐ生えているケース:難易度(低) | 親知らずがまっすぐに生えている場合、他の歯と変わらないくらい比較的簡単に抜けます。 (骨の被り具合によっては難易度が高くなることもあります) 上の親知らずはこのように簡単な場合が多いです。 |
|---|---|
| 斜めに生えているケース:難易度(中) | 親知らずが斜めに倒れて手前の歯にぶつかっているケースは下の親知らずに多く見られます。 この場合、ぶつかっている部分を切り取ってから抜歯するという2段階のステップを踏んで抜歯するため多少難しくなります。このケースですと15〜30分ほどで抜歯が完了します。 |
| 完全に横に倒れているケース:難易度(高) | 親知らずが完全に横になっているケースは下の親知らずに多く見られます。 抜歯方法は斜めに生えている場合と同じですが、より深い位置に埋まっているため難易度はさらに高くなります。 この場合ですと、熟練した口腔外科医でも抜歯に60分ほどかかってしまうこともあります。 |
難易度が高くなる他の原因
親知らずの生え方以外の原因で抜歯が難しくなるケースを説明します。
- 歯根が肥大化している 歯根の先端部分が先細りしていると抜きやすいのですが、逆に肥大化していると骨に引っかかるため抜歯しにくくなります。
- 虫歯が進み過ぎている 歯が虫歯に侵されボロボロの状態だと器具が歯に引っかかりづらいです。そのため骨を削って親知らずを抜歯しなければならなくなるので難易度が高くなります。
- 口があまり開けない 患者様のお口の開き具合によっても抜歯の難易度が変わります。お口があまり開かない方の場合、器具が入れづらくなるため抜歯が難しいです。
- 抜歯する周辺の血管や神経の位置 下の親知らずの奥にある顎の骨には大きな血管や神経が通っています。親知らずが埋まっている位置とその血管や神経の位置が近ければ、それらを傷付けないように慎重に治療しなければならないため、抜歯の難易度が上がります。
- 骨の被り具合 たとえまっすぐに生えている親知らずでも、埋もれている歯の骨の被りが多い場合、その分骨を削らなければならないため、抜歯が難しくなります。
- 炎症が強く出ている 親知らずを抜く際、すでに歯茎が炎症を起こしていると、麻酔が効きづらくなります。そうすると麻酔を何本も打たなければならなくなり、治療が大変になります。
抜歯の難易度が高いと痛みや腫れが出やすい
一般的に、上の親知らずは歯根が先細りでまっすぐ生えていることが多いため、抜歯は比較的簡単で術後の痛みや腫れが少なめです。
しかし、下の親知らずは倒れている場合が多く、治療が難しい傾向にあります。斜めや横向きの親知らずを抜歯するといった場合、抜歯に時間がかかってしまい、痛みや腫れが強くなることがあります。
当院ではそうならないよう細心の注意を払って口腔外科専門の歯科医師が抜歯を行います。
親知らずは早く抜いた方が良い?
親知らずは抜かなければと思いながらも放置している方は多いかと思います。しかし、抜歯が必要な親知らずの場合、20歳前後と早い段階で抜歯した方が良いとされています。
その理由は、まず若い方が顎の骨が柔らかいので抜歯がしやすいからです。顎の骨の成長は20歳くらいで止まり、その後硬くなっていきます。顎の骨が硬くなればなるほど骨を削る量が増えるので負担も大きくなります。
また、抜歯した際に傷口の回復力が早いため、痛みや腫れが引きやすくなるということも考えられます。
他にも、親知らずは手入れが非常に難しく、歯ブラシが届きにくいので磨き残しが増え、虫歯や歯周病、口臭がきつくなるなどの悪影響をひきおこす可能性もあります。ですから、必ずしも親知らずは抜かなければならないというわけではありませんが、抜歯が必要な状態の親知らずは早めに治療を受けることをおすすめします。
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